初めての海外旅行で、「意気地なし」の自分を発見・・・?

  高度成長も円熟期を迎え、(バブル経済は終焉に向かっていましたが)まだまだ地方の景気が良かった頃です。

  役場職員の安〜い給与も毎年順調に改定され、「 職員旅行の行く先も海外に 」 などと贅沢が言えるようになり、 誘われるままに、 当時の海外旅行初心者コースの定番、 香港 ・'タイ ・ シンガポールの旅に出ました。'

必需品の自家用ボート
川の水で入浴
  タイを流れる泥の川、(サナームチャイ水上マーケット)を遊覧。'この川とともに生きる人々の暮らしを目の当たりにする。川の水で口を漱ぎ、体を洗う。異臭が鼻を突くが、流れる水は腐らないのか、この一帯に伝染病が蔓延ったことは無いらしい。

働くこどもたち


 少女が小船で近づき、手製の小物を売りに来た。

  3日目にバンコク市内に入り、 ホテルでチェックインを済ませると、その日ガイドをしてくれたおばちゃん (現地在住の邦人でした) の強い勧めで、 男性職員だけ、夜の街観光にくりだしました。 総勢9人、 繁華街から少し裏手に入り、 連れて行かれた所には、 なんと「帝(みかど)」という日本語の看板が ・・・。

  「 それでは皆さん、 今からは国際交流の時間です 」と、 ガイドのおばちゃん。建物の中に一歩入ると、 眩いばかりに広がるガラス張りのひな壇に、 若い女性が何十人と並んでいるではありませんか! い一体これは!?と要領を得ないでいると、 おばちゃんガイドと 何やらひそひそ話をしていた'マネージャー風の男性が、「'さあさあ、 お好みの子の番号をどうぞ。 早い者順ですよ」 と流暢な日本語で説明をするのです。

  あわわ'・・・ 冗談でしょ? とんでもないとばかりに、 友人の'Rと2人で店を出ようとすると、 後ろから'おばちゃんガイドの怒声が聞こえてきました。

  「 いくじなし〜! なし〜 なし〜 なし〜 ・・・ (リフレイン効果)(それからしばらくの間、 R氏と顔を合わせる度に、 「あ、いくじなしだ」と声を掛け合って喜んでいました)

  おばちゃんにしてみれば、 ツアーガイドの安い給金をカバーできる恰好のアルバイトだったのでしょう。 '果たしてあの夜、 わがグループでどれほどの上がりがあったのでしょう?

  翌朝、隣室のT氏が、 出発の準備をしている頃にホテルに戻って来たことについて、 誰も問い詰める人はいませんでしたが。

現在のバンコクでは無いでしょう?


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